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なにもない手から生まれるもの |
今の所、機動警察パトレイバーがメイン 『好きこそ物の上手なれ』を目指して邁進中 |
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突発的に書いてしまいました。「後藤さん×しのぶさん」
短めな二人のお話。ラブラブなの書いてみたいけど…。南雲さんって難攻不落な感じなんだよね〜。
ざざぁ〜と書いたので変な文章なのは当たり前(時間かかっても読みにくくて変だけど)、意味の無い内容だけども大丈夫!と言うお方だけご覧になって下さい。
残っていた淡い感情
調子の悪いエアコンは既に停止され、窓を全開にしたが侵入してくる空気は、熱波ではないかと思う程だった。暦状は秋なのにその気配は全くと言っていい程感じられない。
しのぶは細く白い人差し指を、ネクタイの根元にかけて左右にゆっくり下方向におろし、シャツのボタンをぷつりと一つ外した。小さい吐息が地味なリップのひかれた唇から漏もれる。
「しのぶさん、めずらしいね。」
後藤は新聞から目を離さずしのぶに声をかけた。
「さすがにちょっとこの暑さだと…。
だらし無いけど、ここだけでだから許して欲しいわ。」
そんな風に言うしのぶの目の前に居る後藤は、しのぶよりはるかにだらしが無い。
ネクタイは机の上に無造作に置かれ、シャツのボタンも3つ外されている。
ついでに素足でサンダル履き、とどめは手に団扇だ。その姿は休日のお父さん状態と言っても過言ではない。
「暑かったらもっと脱いでいいんだよ。僕との仲じゃない。」
「遠慮するわ。そこまでじゃないし。」
セクハラだと言っていいぐらいだが、若い娘でもあるまいに、そんな事でいちいち目くじらを立てる程でもない。そして最近はいつもの事と流せるようにまでなっていた。
「そう?俺はしのぶさんがネクタイ緩めてボタン外すの見てるだけで、余計に暑くなっちゃったんだけど」
「見てたの?イヤらしいわね」
追加のセクハラもさらりとかわす。
後藤は新聞から目を離し、イヤらしい笑みを浮かべながらしのぶを見詰める。
「俺はいつもしのぶさんの事見てますよ。」
しのぶはその笑みが気に食わないし、嫌いだ。
冗談とも本気ともつかないその台詞は、いつもの事だと自分に言い聞かせるが何故か鼓動が少し早くなる。
それを気付かれまいと、しのぶはすっと席を立ち「ちょっとハンガーへ行ってきます。」
と言い残して、緩めたネクタイを締め直し隊長室から出て行ってしまった。
「ありゃ…今日に限ってまぁ。
赤い顔しちゃって可愛いなぁ。しのぶさんも十分女の子じゃない。」
分類されれば、おじさん、おばさんとなってしまうのだろうが、まだ後藤の中にも、しのぶの中にもほんの少しだけ、淡い感情が残っている事に気付かされる。
「まだ、俺達青春できそうじゃないの」
後藤は苦笑いしながら、タバコに火をつけると喫煙所へと足を向けた。
凛とした女性が、少し崩れるとエロいなぁって思うんですが。
ネクタイ緩めた位じゃエロでもなんでもないけど、その先を想像しちゃったりして。
(ずーいぶん先まで想像中)
漫画だと南雲さん意外と緩めてるんですけどねネクタイ。
熊耳さんの方が余程きっちり絞めてる。のでその突っ込みは無しでお願いします。
ああ〜。後藤×しのぶで大人な内容書いてみたい! けど難しいだろうなぁ。
「憧れと尊敬と現実と」の対になるお話。あちらは風杜×松井バージョンでしたが、こちらは野明×後藤バージョンとなります。
この後に風杜×野明デート話があるのですが、、。(遊馬ファンの方申し訳ございません。)
退勤時間を少し回り更衣室を出た野明は、喫煙所でタバコを吸っている後藤を見かけた。
「隊長、お先に失礼しま〜す。」
「おう、お疲れさん。
泉。ーーーこの前の非番、風杜刑事に呼び出されたんだって?」
野明は一瞬驚いたような顔をした。
だが風杜に呼び出された理由が、例の黒いレイバーやシャフトの内海に関してなのだから、松井経由で後藤にその事が伝わってるのも当然と判断できた。
だけどあの呼び出しが捜査協力と言う名目に過ぎなくて、風杜の野明へ対する気持ちがそうさせた事なのは野明も理解していたし、後藤もそうだと知っていた。
「はい。黒いレイバーの話しや内海さんの事とかを聞かれましたけど…。」
「まぁ。あちらも一生懸命だって事かな………嫌がらないでやってよ。」
「嫌がるなんて…。捜査への協力なら当たり前です。」
後藤は少し笑いながら、口の端から白い煙を吐いた。
「………事件の話しだけじゃ無くてね。」
野明は少し照れたような、だけど困った笑い顔を後藤へ向ける。
「若いんだからさ。良いんじゃないの?」
まぁ。おじさんが兎や角言う事でもないな。」
後藤はタバコを灰皿へぎゅっと押し付け、”ほんじゃ、気をつけて帰ってちょうだい”と言って長椅子から立ち上がる。
「あの隊長……………
よくわからないんです。風杜さんはいい人だなぁって
思うんですけど…。
今は、仕事の方が大切って言うか……。
あまり、他の事は考えられないんです。
イロイロ考えちゃうと仕事が疎かになりそうで………
公私混同して…遊馬とギクシャクしそうで。
なんだか、仕事が出来なくなりそうで
怖いっていうか………。
すみません。まとまり無く、
訳わからない事言っちゃって。」
野明は手にしていたヘルメットを見つめたまま、自分の中の小さな嵐のような出来事を後藤へ話した。
俯いた顔は後藤に相談するべき事柄ではなかったなと、後悔の色さえ見せていた。
「そんな、難しく考える事もないと思うけどね。若いんだしさ。
ただ、一生懸命な相手に対しては何らかの答えを出してやるべきだとは思うよ。仮にその答えが相手に対して不利益であってもね。」
野明の肩をポンっと叩き、後藤は隊長室へ消えて行った。
「何らかの答え………か。」
バイクに跨がり、まだまだ暮れそうにない夕日を眺める野明の目にはすでに何の迷いも無く。
そして、いつもの様に力強く未来を見つめていた。
(隊長室より)
後藤が座ると、ぎぃぃっと椅子が悲鳴を上げた。
「どうかしたの?」
しのぶがさらさらと書類にペンを走らせながら聞いてきた。
「え、、。どうもしてませんよ。」
「そう?」
「何かあったように見えた?」
しかし、しのぶは部屋に入って来た後藤を一度も見ていなかった。滑らかに進むペンを止め、しのぶが顔を上げる。
「なんだか、困ってるような寂しいような感じがしたから」
「悩み多き若者が多数いるからね。ウチの小隊は…」
「後藤さんの所は、少し子ども過ぎるわ」
「……悩みの内容はなんであれ、悩んでいる時は子どもも大人も苦しいものさ。」
「お優しい事」
しのぶの厳しい発言に、後藤は苦笑いをして答えるしかなかった。
「しのぶさん俺の悩み聞いてくれる?」
「聞きません。」
「冷たいなぁ。同僚じゃないの。」
「聞くだけじゃ済まされそうにないもの。」
そう言うと、しのぶは書き上げた書類をファイルにおさめ、隊長室を出て行った。
「聞いてくれて、抱きしめてくれるだけでいいんだけどなぁ。」
一人残された後藤が、ぽつりとつぶやいた。