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なにもない手から生まれるもの
今の所、機動警察パトレイバーがメイン 『好きこそ物の上手なれ』を目指して邁進中 
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この話しを書いていて思った事。『私も一度でいいから酒豪になってみたい!』でした。

そう私、お酒がてんで駄目なんです。もう飲んだら急性難聴になる、トレイに駆け込む、すぐに寝ちゃう。

もう飲酒してよい年齢もかなり過ぎているので、時々飲みたいなぁなんて思うときもあるのです。
けど、結局↑のようになる自分を想像して飲まないんですよね〜。ほんと野明のような酒豪になりたいです。


さてさて、最終話(オチ)です。こうオチるのがセオリーでしょう。

パトレイバーだから『だめだこりゃ』はこうなのです。(←そんな事ない??)

これで、とりあえず仕事に集中するぞ!!!  最終話楽しんでいただけたら幸いです。


酔っぱらいの戯れ事 7



「こんな言い方もなんだが、俺の物言いに我慢ならなかったら

 ぶん殴っていい。ただ、確認させてくれ!

 …俺何処までした?」


「…何処まで?」

野明は遊馬の質問に、大きな瞳をさらに大きくして何度か瞬きする。

「例えばだ!例えば!! …キスしたとか、

 服脱がされて触られたとか、…それ以上だとかだっ!!」

顔を伏せていた遊馬は恐る恐る彼女を見ると

野明は真っ赤な顔でブンブンと首を左右へ派手に振りながら否定していた。

「そ…そんな事されてないよ。ベッドに押し倒された…だけ。

 遊馬その後あたしを下敷きにしたまま寝ちゃったじゃないか!」

遊馬が重くて這い出るのに一苦労したんだぞと、その大変だった状況と文句を言い始める。

しかし、そんな野明の声は遊馬に殆ど聞こえていない。

『押し倒して、下敷きにしたまま寝た?!!』

何もしていなかった自分に安心して一気に脱力する。

『俺何にもして無いじゃん。』

いやいや、押し倒してるから何もして無い訳じゃない。ただ最悪の事態は免れていた。

責任逃れとかの意味でなく、ちゃんと野明とそう言う関係になるなら、

それなりの手順を踏んで合意の上でそうなりたいし、もちろん自分の記憶にも

しっかり残したいと遊馬は思っていた。

『しかし、ベッドに押し倒したって俺の理性も危ういな』


野明は文句も一通り言い終わったのか、手元のお冷やを飲んでいる。

肩の力が抜けた遊馬は、いつも通りの強気な態度が少しだけ戻る。

「酔ってたとはいえ、悪かったな。……俺も男だっちゅーことだ!忘れんな!!」

そう言いながら遊馬がニヤリと笑うと

「ふーんだ!どーせ私は色気がないですよー!」

ぶーっと膨れながら野明はそっぽを向いた。

「…俺そんな事言ったのか?」

「ホントに何にも覚えてないんだね〜。」

全く記憶が無いがそこまで酔っていた俺は、多分本音しか吐いていないだろうと遊馬は思った。

後藤隊長と飲んだ時もそうだった。ただしあの時はちゃんと記憶があったが…。

「そこまで酔ってて言った事だ俺の本音だろ。まだまだお子ちゃまで色気ねーもんなぁ、お前は」

「ほー。あの時のすべてが本音なんだ。」

悪態をつかれている割には嬉しそうな表情の野明に、遊馬は記憶の無い間にされた会話が

気になったが、ある意味被害者である野明の機嫌が良いなら、詮索しない方が賢明だし

下手な事は言わない方が良い。喜んでいるならそんな悪い事も言っていないだろうと判断した。


「遊馬と一緒にいると楽しいよ」

いつもの元気な野明の笑顔が遊馬に向けられる。その眩しい程の笑顔に一瞬目を奪われそうになる。

慌てて目を逸らし、外を少し眺めた。そして…そして少しだけ素直な言葉を口にしてみる。

「俺も…な」

いつも通りな二人の関係。しかしお互いが一歩前進したような気持ちにもなれた。

ただ、まだココから進むには時間が必要なんだろう。



店を出ようと席から立ち上がり、野明が前に屈んだ時だった。

襟元が少しずれて右側の鎖骨がちらりと目に入った。その時…

くっきりと赤い内出血したような痣が遊馬の目に留まる。

一瞬何なのか判らなかったが、遊馬の瞳が大きく見開かれる。

あまりにくっきりと赤い色をしたソレは、まだ新しい。

「野明…そ…それって…」

「ん?」

「いや何でも無い。」

一瞬白い首筋が頭を過るが、それ以上は忘れてしまった記憶の中にあるようだった。

『その赤い痣…まさか…』

冷たい汗が背中を流れる。


「あーすーまっ!どうしたのぼーっとしちゃって。奢ってくれるんでしょ!」

野明は伝票を遊馬の目の前をヒラヒラさせる。

「あ…ああ。」

遊馬は伝票を受け取ると、夢遊病者のような足取りで会計へ向った。



明朝、更衣室を出ると唯一の喫煙所である廊下の長椅子に

自分の上司である後藤がのんびりとタバコを吸っていた。

「隊長おはようございます。」

「おう篠原。おはよう。」

遊馬は何故か嫌な予感がしたので、足早にそこを通り過ぎようとした。


「非番は、楽しそうだったみたいだね〜。」

遊馬の足を瞬時に凍りつかせる後藤の言葉。

「へっ?」

「泉とさ…お泊まりしたんだって?」

にや〜っとイヤらしい笑いをしながら、後藤が聞いて来る。

「なん…なんでそれを…や…やましい事はありません!!!」

遊馬が必死に否定をするが、後藤は全く聞き入れない。

「いや良いんだよ。大人なんだからさ。ただ、お仕事に差し障りない程度にね…頼むよ。」

「な…何の話しですか!!」

「いやぁ。何ってねイロイロあるじゃない。」

さらに笑みを深くして、口の端からはタバコの煙を吐き出す。

「イロイロって完全に誤解してます!誤解です!!!野明に聞いて下さい!!」

遊馬は徐々にヒートアップして声が大きくなる。

「篠原、声が大きいよ。

 そんな事泉に聞ける訳無いでしょ。公でも私でもお前に主導権あるんだろう?」

「勝手に決めつけないでください!!」

地団駄を踏みそうな遊馬を見詰め、後藤は驚きの眼差しを向けた。

「えぇ。意外だな。違うのか?泉ってそう言う事に積極的なんだ。」

そして、何を想像しているのかムフフと笑う後藤。

「そうじゃなくて!!」

「大丈夫だって。皆には内緒にしとくからさ。」

後藤はタバコを灰皿へ押し付け、左手をヒラヒラさせながら

足取り軽く隊長室へ消えて行った。

その後ろ姿に、投げかけられる叫び声。

「たいちょー!!!!!誤解なんですよーーーー!!」

その声が特車2課内に響き渡ったのは言うまでもない。





結局遊馬には悶々としてもらう事にしました。野明も『あれ?どっかでぶつけた?』ぐらいに思っていそうで…。
まぁ、私の中では遊馬がしっかりマーキングしてくれたと思っています。しかし、隊長最後の最後で…こう言う方ですよ。うんうん。いろいろ突っ込みどころ満載でしたが、(長くなればなる程ヒドいな。)楽しく書けました。くだらない話しにお付き合いいただき有り難うございました。

拍手[45回]

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お疲れ様でした 
原作から飛び出してきた二人!って感じですね。私の書く二人は誰だそれ?って感じなんで。すごいなぁ~って思います。拍手の数からしてもファンが多いですね(・∀・)
遊馬の慌てっぷり(爆笑)しっかりしろ~って言ってやりたいです。
2010.10.10 19:19 Posted by asaki | Edit
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何かを描いたり、書いたり。
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十年振りに絵を描く事を始めました。

鈍りまくった腕とペンタブ(使った事が無い)で

どこまで描ける様になるか、、、​

​恥をさらしながらも修行してみようと思っています。
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