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なにもない手から生まれるもの
今の所、機動警察パトレイバーがメイン 『好きこそ物の上手なれ』を目指して邁進中 
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えーっと、何だか良くわからない展開に??
しかも、唐突じゃない?大丈夫??変な感じしませんか?
どうぞ心の広いお方だけが、続きをお読み下さい。



 

 

 酔っぱらいの戯れ事 2


居酒屋を出ると、火照り過ぎた二人の体に心地よい風が当たる。

外に出て大きく伸びをする野明が遊馬に聞いた。

「今日は遊馬の奢り??」

「ぶゎ〜か!!割り勘に決まってるだろうが!!」

「くふふ…そーだよね。そーでなきゃ!!」

遊馬らしい返答に、1人しきりに頷く野明の声は嬉しそうだった。

「あ〜ん?」

遊馬はその変な反応に首を傾げる。

誰かと比較しているのだろうか?と疑り深い自分がぞろりと出てくる。


「で…幾らだった?」

クルリと遊馬の方へ振り返った野明は目の前が暗くなり、いきなり呼吸が出来なくなった。

何が起こったのか判らなかったが、遊馬の匂いがダイレクトに感じられて野明は遊馬の腕の中にいる事に気が付いた。

呼吸すらままならない程に密着して、一気に野明の心拍数があがる。

その抱きしめられ方は、事件解決などでする抱擁などとは全く違っていた。

遊馬がさらに腕の力を強めると、野明の手が遊馬の胸を優しくそっと押した。

我に返った遊馬が少し腕を緩めると、野明が大きく息を吸い込む。

「っは…  ど…どうしたんだよ。今日の遊馬やっぱり変だよ。」

抱きしめられたまま野明が遊馬の胸で呟く。

「…変なのはお前だろうが、いきなり抱きしめられてんだぞ

 …抵抗しろよな」

「しないよ」

即答され、遊馬の目が見開く

「しないよ。相手は遊馬だから。」

限りなく優しい野明の声。それが、愛情なのか友情なのか、どちらとも取れるものだった。

「すまん」

遊馬が俯きながらそっと離す。その言葉に野明の胸が痛む。

「もーやだなぁ。謝んないでよ。何だか惨めな気分になるでしょうが!

 遊馬のパートナーなんだから、あたしだって遊馬のカウンセリングぐらいするよ」

野明の顔を見詰めると、優しい笑顔で返される。

「俺は…

 …お前ってホント良い奴だな」

遊馬は好きだと言う言葉を飲み込む。そして以前に言った事のある言葉を繰り返す。

「前にも言われた!それ!!でも、良い奴でしょ!えっへん。」

野明は元気よく反り返って自慢げにしていが、それはお得意のカラ元気だった。




遊馬は野明を抱きしめてしまった手が、寂しくて、つい変なお願いをした。

「良い奴ついでに、帰り道。手を繋いでくれるか?今日の飲み代は奢ってやるから。」

「なんなの?? 奢りじゃなくても手ぐらい繋いであげるって!」

野明が快諾して、遊馬の前に小さな白い手を差し出す。

その細い指に遊馬は自分の指を絡めた。一瞬野明の目が大きく見開かれるが嫌がるそぶりは無かった。

ただほんの少しだけ、はにかんだ笑顔を見せただけ。

駅までの道を二人で並んで歩いている間に野明がたずねる。

「どうして手を繋ぎたくなったの?」

「別に深い意味は無い」

遊馬の素っ気ない反応に次の言葉が出てこなくなる。

行き交う人々からは自分たちも恋人同士に見えるのだろうか

そんな事をふと思いながらも、空しい妄想だと野明は考えるのをやめた。

最近は意識している所為か、遊馬の一挙手一投足に悲しくなったり嬉しくなったりする自分にも疲れてしまう。

隣を黙々と歩く遊馬を見るが、その表情からは今こうしている意味も、感情も何も読み取れない。

やっぱり遊馬はあたしより大人だ。カラ元気を総動員して軽くリズムを取る様に歩いてみる。


隣で楽しそうに歩く野明を横目で見ながら、遊馬は自分の意気地のなさに呆れ返っていた。

臆病だとは知っていたが、ここまでかと自分に絶句する。

だが、野明に拒絶されたら…しばらく、しばらくどころじゃなく立ち直れないだろう。

だけど、どうしても手に入れたいと思う自分がいる事も確かだ。

その上、そいつは凶暴で野明を壊してでも手に入れてしまおうと思っている。

さっきの行動がその片鱗だと言ってもいい。

でも、そんな強引な事をしたら、人の良い野明だって離れて行ってしまうだろう。

そう考えると、どう出ても失ってしまいそうで、

今握っている手にどうしても力が入ってしまうのだった。

NEXT→


遊馬さんが少しだけオオカミになりました。
ようやくオオカミ部分があるようになったと言うか。
どんどん凶暴化したらどうしましょう。心配ですね〜。私には書けないかもしれません(笑)
なんか、文章勢いで書いてるから酷いですよね〜(←心配)
でも、何だかとっても楽しいのは、意外と二人が触れ合ってる所為でしょうか??
(文章でも)スキンシップって大切ね。書いてるこちらもワクワクしてきますから。(ちょっと危ない??自分)



拍手[4回]

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どのようなカタチで結末がつくか判りませんが、「君が見れない」遊馬野明バージョンの続きとなります。
何回かに分割してアップしてみようと思っていますが。
それほど長いモノにはならないかと…。



酔っぱらいの戯れ事 1


「野明。久しぶりに映画でも行かないか?」

「うん。あたしも誘おうと思ってたんだ。今観たいのあってさ。」

それが、非番前日に交わされた会話だった。


久しぶりに待ち合わせをして、映画館へ向う。あの件以来、一緒に休みを行動する事がなかった。

お互いがお互いを意識しない振りをしてるが故に、二人の微妙な空気感は否めなかった。


映画も終わりいつもの様に居酒屋へ向う。

「はいお疲れさ〜ん」

「お疲れ〜。」

遊馬はビール、野明は日本酒。これもいつもと同じ。

杯を重ねるとすでにいつも通りの二人の出来上がりだった。

それが残念なようで、でもホッとした気持ちを双方持っていた。

『やっぱりこいつとはこの関係が一番か』
もちろんお互いが同じ気持ちであるなどとは思ってもいない。



すでに酔いが回って来ている野明が突然笑い出した。

「何思い出し笑いしてんだ。」

「ん〜。以前さぁ、ある人と飲んだんだけど」

「ああ?」

「あたしには不釣り合いの店でね〜。何だか飲んだ気しなかったなぁ」

「ふ〜ん」

「大人な女の扱いされたんだけど…やっぱりあたしはまだまだ子どもだわ」

満面の笑みで日本酒を飲み干し、「おじさんおかわりー」と立ち上がってとっくりを振る。

遊馬の中では野明を「大人な女」扱いする男が誰なのかも気になったが、それ以上にその関係が知りたくなった。

もしや付き合っているのか?そう思うと不安と苛立が遊馬の心の中に渦巻いていた。

「そのある人って男なのか?そいつと付き合ってるのか?」

「え〜 まさかぁ。」

一瞬目を見開いたが、すぐににへら〜と笑っている野明にも無性に腹が立ってくる。

その理由が自分でも判っているが、そんな事は遊馬の自分勝手な問題だ。

野明が悪い訳じゃない。遊馬は手元のビール瓶をそのまま口につけ一気に飲み干した。

「ちょっと…ちょっとお兄さん!!」

野明が慌てた様に声をかけてくる。

だん!!とビール瓶を机に叩き付ける。「おやじ〜。日本酒3本追加」

運ばれた日本酒を次々に空けてみせると、目の前の野明はあっけにとられていた。

さらに追加の2本が来たとき時、野明に止められた。

「一気に飲み過ぎだよ」

「そ〜か〜」

「どうしたんだよ。いきなり馬鹿飲みして」

「…俺の考えすぎる頭を…止めてやりたくてな」

野明は何の事なのか判らないと言う表情をしていた。

遊馬の手からとっくりを取り上げ、野明は自分のおちょこに注いで一口飲む。

「あたしはね。遊馬とこうやって、こういう所で飲んでられるのが好きだよ」

「ま…俺となら…うわばみのお前を…隠さなくていいからな…」

おちょこに注がれた酒を見詰める野明の目は限りなく大人の女の目で

そして少し寂しげな目である事に遊馬は気付いた。

そのまなざしを直ぐに消して、いつもの野明の笑顔が遊馬に向く。

「そ〜なんだよね〜 大人の女なんて演じられっかぁ〜!!

 あたしはあたし!ガキで結構じゃないの!!」

酔っぱらいそのものの口調で、あっと間に遊馬の注文した日本酒を空けたのだった。


NEXT→


今回あまり読み返さずアップしてるので、変な文章が沢山(←いつもの事か)があると思いますが、
お許し下さい。今回は、少し進展させてみます。寸止めだと思いますが…。
じれったさを残しつつ、男らしい野明が見られるかもしれません(なんじゃそりゃ。)
ダラダラするかもしれませんが見捨てないでください。

拍手[8回]

拍手していただいた方有り難うございます。
本当に励みになります。いつもパソコン前で踊っています。ホントに!!(笑)


 kemi様

コメント有り難うございます。
補完できますか!そう言っていただけると幸せです。
でも、私の書く遊馬って格好悪いんですよ。トホホ。
まぁ格好良くする気もさらさら無い??←遊馬ファンに殺されますね。愛はあるんですよ愛は!!

後藤さんもエロ親父だし。今の所カミソリ率0%ですからね。ハハハ。
いつか、格好良い両氏を書いてみたいです!無理!!って天の声が聞こえる。

拍手[0回]

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KIN​OE
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女性
職業:
自由業
趣味:
何かを描いたり、書いたり。
自己紹介:
十年振りに絵を描く事を始めました。

鈍りまくった腕とペンタブ(使った事が無い)で

どこまで描ける様になるか、、、​

​恥をさらしながらも修行してみようと思っています。
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