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なにもない手から生まれるもの |
今の所、機動警察パトレイバーがメイン 『好きこそ物の上手なれ』を目指して邁進中 |
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何だかギャグ展開?もともとシリアスな内容を書いているつもりもなかったのですが
酔っぱらいの戯れ事 3
程なく駅に着いたが、まだ時間があるから酔い覚ましをしようと野明が言い出した。
駅近くの遊歩道のベンチに座り、遊馬はぼんやりと夜空を見上げる。
野明は飲み物でも買ってくると言って、近くのコンビニへ行ってしまった。
『まだ酒が足りないな。思考が止まらん。』
十分に酔っているのだが、切れる程にも酔えていない。
目を瞑り出来るだけ何も考えない様に頭を真っ白にしてみる。
眉間に鋭い痛みが走る。
目を開けると目の前ににんまりとした野明がいた。
鼻先と鼻先がぶつかりそうな距離に顔がある。
「そんなに眉間にシワ寄せてると跡がついちゃうよ。」
「痛ぇな。デコピンか? あんまり顔近づけるとキスするぞ」
「うふふ。させるかぁ!デコピンで迎撃してやる!!」
「お前は酔っぱらってるのか?」
野明は両指ともデコピン出来る状態にして、体はカンフーとも何とも言えない奇妙な戦闘ポーズを取っていた。
その両腕には重そうなコンビニ袋を一つずつ提げている。
「酔っぱらってるよ。さっきまで飲んでたんだから。」
遊馬の隣にドサリと座るとガサゴソと袋からカップ酒を取り出した。
「お前何でまた酒買って来てんだよ〜!」
「え〜。遊馬がまだ飲み足りない!って顔してたから買って来たんじゃないか」
野明は350ml缶のビールを渡してくる。
「酔い覚ましじゃなかったのか?」
「そのつもりだったけど、今日の遊馬変だから一晩付き合ってあげようと思って」
一瞬何を言っているのか耳を疑う。
「はぁ?一晩付き合う?」
「だぁ〜かぁ〜らぁ〜。言いたい事はゼーンブこの泉野明が聞いてあげるって言ってんの!!」
あの野明だ色っぽい答えなはずも無い、意味を取り違えそうになった自分に遊馬は呆れる。
「酔っぱらいにきいてもらってもな」
「まーまー。酔っぱらい相手だからいいって事もあるよ。頭止めたいんでしょ!!飲め飲め!!」
遊馬は手元の缶ビールを開け、飲み始める。『もう少し飲めば切れちゃえるかもしれないな』などと思う。
しかし、野明と一緒の状況で切れてしまうのも危険な気がして、帰る方向へ話しを振る。
「ここのベンチで朝を迎える気は無いぞ。」
遊馬はビールをチビリとセーブしつつ飲む。野明はすでにカップ酒2本目に突入中だった。
「じゃ、ここら辺で泊まればいいじゃん。明日だって休みだし」
けらけら笑いながら、遊歩道周辺のホテルを指差す。
その指差してるホテルは、ビジネスホテルとかシティホテルとかの
類いではなく、ファッションホテル。所謂ラブホである。
遊馬はビールを吹き出しそうになる。
「はぁ〜〜〜!!お前何言ってるか判ってんのか?!」
「大丈夫だって、何もする訳じゃないし」
「ってお前…それは男の台詞だろうが」
「そう?」
呆れ果てた遊馬の顔を、野明はニコニコ笑って見詰める。
「あのな〜。俺だって健康な成人男子なんだぞ!!」
「またまた〜。相手があたしだから大丈夫だよ〜。」
遊馬も流石に冗談じゃないと怒り始めたが、悪のりしている野明は全く聞く耳を持っていなかった。
怒りを通り越した遊馬は、決心した。野明にキツいお灸を据えてやろうと。
「よし!じゃホテルで飲もうぜ!!」
「え」
「だからラブホに行くって言ってんだ!!」
「ひぃぇっ??」
野明の返事にならない悲鳴が響く。
遊馬の意地悪な(いつも通りの)笑顔が満面に広がり、野明の襟首を掴む。
「言い出したのはお前だぞ!俺に一晩付き合ってくれるんだろ!!!」
「ま…マジ…」
野明はカップ酒を両手に抱えて、困った顔をし出す。
そんな事はおかまい無しに、コンビニ袋を片手に持ち、もう片方の手で野明の腕をひいて歩き出す。
「マジです!大マジ!行くぞ!!もーっっ、とことん聞いてもらうぞ!!!」
自分で言いながら後悔しつつ、後に続く野明ももう焼けクソ状態であった。
「…よっよ〜し!!女は度胸だぁ、行くぞ〜!!」
NEXT→
ついに二人でラブホへ〜(ワクワク)。なんて…。この二人なんでそんなに期待できません。
(私のトコロのこの二人ですからね〜。色っぽい話しにはそうそう発展しないはず。)
あ…、少しはこちらも楽しませて欲しいので、うふふふ。
野明と遊馬からかけ離れてしまわない様に気をつけますが、自己満足が暴走しそうです。